選挙の教室は、選挙を変え、日本の政治を変えていくための勉強の場です。選挙に関する様々な情報を収集し、これからの選挙はどうあるべきかを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
なお、このブログには、「早川忠孝の一念発起・日々新たなりー通称早川学校」掲載記事の外、選挙記者による投稿記事等を掲載しております。
☆早川忠孝のプロフィール
元東京弁護士会副会長、元衆議院議員。昭和44年自治省に勤務、富山県庁に出向して富山県選挙管理委員会書記等を経験。新しい選挙制度研究会代表。
連絡先:〒102-0093東京都千代田区平河町1-7-10平河町Sビル3階太陽コスモ法律事務所E-mail:tadataka-h@live.jp

選挙運動の心得

<投稿>個人SNSにおけるネット選挙の注意点

こんにちは、つじぼう(@ahina)です。
選挙も中盤、残り8日ですね。
世間では、盛り上がりを見せない参議院選挙ですが、それはネットの世界でも同じなようです。

ただ、ネット選挙が解禁されて堂々とネットを使った広報ができるようになった結果、
どのようなことが起きたのか、自分の体験ですがここに記しておきましょう。 

まず、政治団体或いはそれに近い団体の関係者が立候補者の推薦を大々的に行います。
もちろん個人アカウントで、組織アカウントではありません。
SNSでいうところの日記やフィードに◯◯さんを推薦します!とか、
私はこの人に入れます!とか 書くわけです。

それは一向に構わないのですが、イイね!とか押してる人が少ないんですよね。
そりゃー◯◯党の人は、あんな奴はダメだとか、自分の押す政党所属の人なら、この人は人柄も良くて〜
とかなるんだろうけど。
でも、ハッキリ言って誰も信じていないんですよ。
自民党だろうが、共産党だろうが、政党はどこでもいいのだけれども、みんな白けてしまっている。

そんな中で、この人はいい!とかあの人はダメだ!とか連呼されても、町の中をけたたましく鳴り響かす街宣車がネットの世界でも同じようなことをやっているのと変わりありません。
政治に感心のない人が、そんなSNS見たら5秒でブラウザ閉じてしまう環境ができつつあるのです。

だから、最初に言っておきますけど、誰々推薦します!なんて姑息なやり方じゃなくて、
自分の考えを書いて、有権者に必要な情報を届け、行動してもらえるようにしましょう。

通常の選挙広報も実はかなり馬鹿馬鹿しいのだけども、それをネットに持込むとさらに馬鹿馬鹿しいのでご注意を。
 

選挙を変えるとしたら・・・。

名も無く貧しく美しい人は、やはり浮上できない。
これが、私の結論である。


人物本位で選びたいと思っていたが、やはり政党の公認を得られないで立候補した人の名前を書くのは躊躇される。
私もかつて無所属で参議院選挙に立候補したことがあるから、無手勝流の手作り選挙が如何に爽快なものかよく知っているが、しかし、結局は自己満足の世界であって、無所属では厳しい選挙戦を勝ち抜くことはできない。
まあ、くれぐれも怪我をされないように、皆さん、独自の戦いを見事に戦い抜いていただきたい。

多分独自の戦いをするはずのお一人に、参議院東京選挙区に立候補しているマック赤坂氏がいる。
私のところにどうしたら当選できるだろうか、とわざわざ教えを乞いに来られた人だ。
当選する方法などないし、当選を請負うようなコンサルタントなど一人もいない、と教えてあげたのだが、それでも立候補を諦めなかったようである。

実に真面目な人物であった。
どうやっても当選する目はないのだが、それでも政治にかける情熱は冷めなかったようだ。
選挙の神様は熟読されたようだから危ないことはされないと思うが、存分に選挙を堪能されればいい。
こういう人は、選挙を楽しめる達人だから、まああまり心配する必要はない。


選挙を楽しもう。


選挙戦の中盤戦を迎えて必要なキーワードは、これである。

どうやったら選挙を楽しめるようになるか。
これを皆さんと一緒に考えておきたい。

具体的な選挙区の候補者を取り上げて考えるのがいいだろう。


東京選挙区がやはり面白そうだ。

自民党公認の二人はどうやら磐石の戦いを進めているようで、安心して眺めていればいい。
選挙違反さえしなければそれでいい。
勿論、東京選挙区における公明党の強さは実証済みである。
この三人を除くと、あとはどう転ぶか余談を許さない状況である。


私の見るところ、共産党の動員力の回復が目覚しい。
街頭演説によく人が集まっている。
多分四人目は共産党の候補者になるのだろう。

東京選挙区は5議席だから、残るは1議席ということになる。
民主党、みんなの党、維新、その他でこの1議席を争っている、ということだ。
今後の運動如何では共産党を引き摺り下ろすことも不可能ではない。


だから、面白い。


参議院東京選挙区で選挙直前になって公認を取り消された現職の参議院議員が無所属での立候補に踏み切ったが、この候補者は、貧しいか美しいかは知らないが、名が無いわけではない。
市民運動家のチャンピオンである菅元総理が応援しているくらいだから、市民運動家のネットワークに乗ってそこそこの成績は上げるだろう。
この候補者がどんな選挙運動を展開し、どのような成績を残すのか。
やりようによっては、「落ち目の民主党」公認よりも、「選挙直前になって公認を取り消された可哀想なお姫様」の方が同情が集まるかも知れない。


無所属を名乗っているが、もう一人世間の注目を浴びそうな候補者がいる。
選挙の直前には200人のボランティアが集まって気勢を上げていたようだが、今はボランティアが1000人ぐらいになったという。
ボランティアの数がこのまま増えて1万人に達したら、この候補者は有力である。

一定のカリスマ性とその陣営に相応の組織力がある、という証拠である。
反原発を訴えている行動的左翼集団との関係性が深いと言われているが、外見上は普通の市民運動の範疇内で動いているようだから、この候補者も注目しておいた方がよさそうだ。


こんな風に各選挙区を見ていくと、結構選挙は面白い。


貴方の一票で簡単に結果が変わりそうである。
自分の一票では選挙結果を変えられない、と思い込んでいたから、皆さん自分の一票をドブに捨てていた。


選挙を変えるとしたら・・・・。


今、でしょう。


参議院選挙を語るー第21回憲法フォーラムの映像

選挙の神様のホットライン相談センター開設のお知らせ

選挙違反満載の選挙になりそうな雲行きなので、急遽選挙に関するあらゆる相談に応じる「選挙の神様のホットライン相談センター」を開設することにした。
いずれは弁護士選挙研究会で何らかのプロジェクトを起ち上げていただけると信じているが、相談の窓口は出来るだけ沢山あった方がいい。

選挙を変えれば、政治が変わるはずである。
政治を変えれば、日本が変わる。

いいと思ったことは、とりあえず何でもやってみることにした。
よろしく。
選挙の神様のホットライン相談センターの所在は、下記のとおりである。

〒102-0094
東京都千代田区紀尾井町3-31クリエイト紀尾井町506
℡03-3263-9701
Email:tadataka0904@gmail.com

気を抜くのは早いー注意しよう当選後の挨拶行為

法律家の感覚からはどうしても危ない、お止めなさい、と言わざるを得ない文言や写真がフェイスブックに堂々と掲載されている。

私だったら、当選後の挨拶行為に該当しそうだったらそう気が付いた時点で該当部分を削除するものだが、さて今どきの若い人たちはどう対処するだろうか。

中堅の弁護士から、こういう行為は当選後の挨拶行為に該当すると言わざるを得ない、多少の文言を変えたからと言って裁判所が認めるはずがない、法律家としての自分の感覚が鋭すぎるのだろうか、という感想が寄せられたが、これはご指摘のとおりである。

こういう問題をどう考えるか。

実に悩ましいが、私の回答は下記のとおり。
参考にされるも良し、されないのも良し。
いつものとおりである。

「本当に小手先の対応です。

警察の摘発事例を研究して、摘発事例にそっくりそのまま引っ掛からないようにごく一部の表現を変える、という手法です。

詐欺的商法でよく見かけるやり口ですが、現場ではとりあえずこういうやり口が有効です。
摘発事例とは違う、という抗弁を出すと警察当局は検察庁や警察の上層部と検討することになって改めて立件の可否を決めることになります。
現場で即座に対応できないような案件に遭遇するとマニュアルで動く警察官はそう簡単に動けなくなる、ということでしょう。

当選してしまうと事実上誰も問題にしないからこれが罷り通り、段々先例化していくからますますこういった手法が拡がり、やがては公職選挙法の規定の潜脱が常態化する、というプロセスです。
ただし、大事な時にこれが問題化することがあり、それまで問題視されなかったことがやはり間違っていた、となることもあります。

公職選挙法の条文や判例、先例を読むだけでは、なかなか全体像を掴むのが難しい所以です。」

投票日の過ごし方ー「早川忠孝の一念発起・日々新たなり」より転載

「これは経験したことがない人には分からないことだが、これから選挙に出ようとしている方々のために書いておこう。

候補者は、投票日には何をしているのか。

ひたすら寝る。
まだ投票を終えていないのなら、さっさと投票を終えて、ひたすら眠るのである。

事務所のスタッフが選挙事務所に顔を出すのは、午後2時過ぎ。
選管から投票率が発表される頃にようやく顔を揃えるものである。
そして、NHKや新聞社の出口調査を何度か確認しながら、開票に備える。

出口調査結果が順調なら、来場者のための椅子を多めに用意し、報道各社の取材を受けやすいように会場の設営の準備を始める。
出口調査の結果が思わしくなければ、選挙運動期間中の手応えも頭の中に入れて、様々な選挙用グッズの片づけを始める。

選挙の当落を比較的正確に予測しているのは、やはりマスコミと警察である。
当選しそうな候補者の選挙事務所には各社のテレビカメラの砲列が並ぶ。
(もっとも、落選確実な候補者の選挙事務所の前には警察車両が待っている、などということはない。当たり前だが。)

候補者本人には、開票が始まって大体当落が決まりそうなときに選挙事務所に来れるよう、近くで待機しているように連絡しているのが普通だが、選挙事務所のスタッフには何らかの伝手で出口調査の結果が刻々と届いており、開票時刻の前にある程度結果が見えているものだ。

事前の世論調査等で大体当落の予測がついているので、選挙事務所のスタッフは実は余り動揺していない。
選挙のベテランがいると、選挙後の後始末や事務処理、さらにはスタッフの再就職など諸々のことを考えながら、事務所の片付けに入っているはずだ。

これが、選挙である。

選挙の後のゴタゴタを考えると、やはり素人だけで選挙をやるのは考えた方がいい。
落選したショックで誰も動けない、などということにならないよう、こういう時にあくまで事務的に仕切れる人材が必要である。

さあ、そろそろ、選挙違反の摘発対策をしておいた方がいい時間になったのではないか。」

これは、2010年7月11日の記事である。
一字一句変える必要がないので、再掲させていただく。

好漢自重せよ。警察からの注意は無視しない方がいい

選挙の神様―挑戦する若い方々が心得ておくべき選挙の実相を語る (早川忠孝「先読み」ライブラリー) [単行本]
2011-03-05 05:56:45
テーマ:選挙

世の中には色々な若者がいる。


若者のいいところは、型に嵌まった既成の概念に捉われない自由な発想力と思い切った行動力だと思う。

そのいいところを伸ばしてあげたいが、若者には常識や社会経験が足りないための無軌道なところがある。

良師に恵まれればどうにか危険な道を避けて目的地に到達できるが、本道を外れているのかどうか、どこかで落とし穴や危険な罠があるのかどうかの嗅覚も利かないから時々大変な事態を招いてしまうことがある。

統一地方選挙に立候補しようとしている一人の若者のブログを時々覗かせていただいているが、これは一言注意しておいた方がいいと思うようなことがあった。


同じような経験をされている方もおられると思うので、私のブログで取り上げさせていただく。

警察から注意された時は、これを絶対に無視しないこと。

選挙管理委員会と異なり、警察は自分の判断で捜査を始めることが出来る。

警察が対外的に何らかの意思を表明し行動を開始したときは、関係機関との協議が済んでいると考えた方がいい。

この段階で法律議論を吹っかけても何の足しにもならない。

むしろ自ら捜査の対象に飛び込んでいくようなもの。


普通の場合は、自分に降りかかる火の粉を消す行動をするものだが、選挙に出ようと意気が上がっていると反って反発してしまうようだ。

リスクの大きさが分かってなお行動を止めない人は志士にもなり得るが、一般的にはリスクの大きさが分かっていない人が多い。


私のブログを読んで勉強されている若い方々はよく知っておいて欲しい。

警察の警告を無視するのは、とっても危険なことだ。

判例、先例を作ることを厭わないで捜査のターゲットにしようという意図が警察にある、ということを知っておいて欲しい。


好漢自重せよ。

選挙違反事犯の予見可能性と回避可能性をどうやって高めていくか

2013-05-24 22:50:33 テーマ:選挙

今日、弁護士選挙研究会の第2回目を開催したが、早速難しい問題に逢着した。

何が選挙違反になるか、処罰の対象になるのかどうか、どうやったらそういう危険を回避できるのか、と問われた時に弁護士が的確に答えられるだろうか、ということだ。
選挙の近代化と合理化を進めるためには、選挙違反の予見可能性と回避可能性を高める必要がどうしてもあるが、今の公職選挙法の下でそれが可能だろうか、という質問だ。

肝腎の弁護士に答えがないのでは、相談した人が困るだろう。
そういう状況の下で弁護士選挙研究会を開催することにどれだけの意味があるだろうか。
そういう問いかけである。

正直のところその場になって見なければ分からないことが多く、マニュアル化が難しい分野であるが、それでも出来るだけ分かりやすいマニュアルを作って、普通の弁護士であれば概ね間違いのない対応が出来るようにしておかなければならない。

未だに名人芸が通用する世界ではあるが、しかし、いつまでも名人芸に頼るわけにはいかないことはそのとおりである。
文書にはしがたいことばかりの世界だが、選挙の透明化、近代化、合理化を図るためにはその文書にし辛いところを出来るだけ文字にして残す工夫が必要になる。

こういうことに拘る弁護士は、いい弁護士である。

酸いも甘いも分かっていて、しかもいい弁護士を一人でも多く作る必要がある。

次回の弁護士選挙研究会は5月30日の午後6時から開催するが、そろそろ若い弁護士の皆さんにも参加していただきたいものだ

自分達の未熟さ、愚かさを露呈してしまうような選挙運動は禁物

2010-06-24 18:05:57 テーマ:選挙

今回の選挙の帰趨は、マスコミの報道の仕方で決まると思う。

このマスコミの中に、インターネットが入ってくるのは間違いない。

マスコミが報道しないような事実が、今回はインターネットで即時的に流れる、と思った方がいい。


早速、未熟な選挙運動の事例が表に出てきた。

これは、現場で指揮を取っている人の明らかな間違い。

間違いに気付いたら、早速お詫びに飛んでいくことだ。

若い人たちは、どうしても勇み足をしてしまう。

長年かけて選挙に関係する人たちが築き上げてきた麗しい慣行などを平気で破ってしまう。


街頭演説の場所取り、などは、我先になってしまうと、互いの陣営が応援団を繰り出して身体を張っての陣取り合戦になってしまう。

互いの陣営が怒鳴り合いから殴り合い、さらには刃傷沙汰にもなってしまう。

選挙は、もともと戦いだ。

そのことを念頭に置きながら、しかし、どうしたらフェアな戦いに出来るか。

これを考えるのが、それぞれの陣営で指揮を執る人たちの大事な役割。

反省すべきところは反省して、やり直すべきだろう。

選挙の実相ー陣営の動きを一番知っているのは警察

2010-06-25 11:17:26 テーマ:選挙

知っている方には常識みたいなものだが、知らない方からすれば、へー、そうなの、という感じがすると思う。

候補者のスケジュールを一番知っているのは、特定の事務担当者を除けば、警察。

いつ、どこで、どういう応援弁士が来て街頭演説をやるのか、を警察は事前に把握しているものだ。

なんでそんなことが出来るの、という質問が来そうだが、実は選挙事務所には毎日のように警察の人が来て、雑談をして帰っている。


選挙の公示の前から警察の人は事務所の責任者と面談し、選挙区内の情勢分析や相手陣営の選挙違反情報などを収集しようとしている。

だから、殆どのことは警察に筒抜けになっていると考えたらいい。

世論調査でそれぞれの候補者の当落予想がよくされているが、警察は警察で、足で稼いだ当落予想、選挙情勢分析をしているようだ。

私は見たことが無いが、世論調査も警察の選挙j調整分析もかなり当たるようだ。


警察の関心は、専ら、いつ、どこで金が配られるか、にある。

選挙違反の摘発が目的である。

選挙を仕切っている主だったメンバーのところには頻繁に足を運んで、何かありませんか、というようないわば御用聞きみたいなことをしている。

事務所を持たない泡沫と言われるような人のところにはさすがに行かないだろうが、一応選挙の態勢が整っているところには、必ず警察の目が光っている。

そう思っておかれたらいい。


これから特に注意が必要なのは、もう一歩で当選できる、と思われている陣営である。

組織固めのための金が出回るとしたら、多分そういう陣営であろう。

手作りの選挙戦で挑んでおられる新人の方々は、くれぐれもご用心を。

辛うじて当選したはいいが、議員バッジを付けて1ヵ月後には議員辞職、などということにならないよう、いい参謀を見つけることだ。


私は、すべてのことを知っているわけでも、また必ずしもすべて本当のことを知っているわけでもないが、まあ、当たらずとも遠からず、程度のことを知っている。

新人の方々は、私のブログを参考にされることも悪いことではない。

テレビで博したお茶の間の人気は、移ろい易い

都議選が終わると、いよいよ参議院選を迎える。

参議院選挙の出馬予定者として比較的世間に名前が通っていると思われる「そこそこの有名人」の名前が取り沙汰されていたが、目を皿にして新聞を読むが一向にその動静が明らかでない。

どこからも名前が上がってこないし、本人の声も聞かれないから、ひょっとしたら名前が上がっただけかも知れない。
テレビでお茶の間に登場した人は、テレビに出なくなったらあっという間に知名度を失う。
3か月間一度もテレビに出なければ、もう過去の人だ。
そのくらいに、テレビに登場して作り上げられた人気は、移ろい易い。

だから、本物のタレントは最後の最後まで選挙に出るなどということは口にしない。

こういうことにかけて天才的なのは大阪の橋下氏である。
200%立候補しないと言いながら大阪府知事選挙に立候補して政治家に転身してしまった。
お茶の間で獲得した人気をそのまま政治の世界に持ち込んで、それなりに成功した。
少なくともテレビを通じて獲得した人気を維持できるようなパフォーマンスを次から次へと繰りだしてお茶の間を飽きさせなかった。

行政マンとしての行政手腕には不安があったが、政治に対しての国民の期待値を大きく上げるために必要なことはなんでもやってきたのだと思う。

大阪府知事から大阪市長への転身も見事だった。
大阪維新の会の設立や維新塾の開催までは非の打ちどころがないほどに目覚ましい活躍ぶりを示していた。
マスコミも橋下氏に期待した。
私も橋下氏に大いなる期待を寄せてきた。

しかし、この僅か半年余りで橋下氏に対する国民の期待値が大きく下がってしまった。

カッコいい橋下氏の姿がテレビに登場しなくなったからだろう。
話題性は相変わらずあるが、お茶の間が声援を送りたくなるような登場の仕方ではないから、こういう姿でテレビに登場しても国民は冷めるだけである。
どんなに威勢のいい発言を続けても、お茶の間が白けるようなことしか言えないのだったら、そろそろ限界である。

茶髪で人気を博した弁護士は、結局は茶髪に戻るしかないのだろう。
残念だが、ここまで来るとそう判断せざるを得ない。

維新変身。
維新は、この都議選で手痛い敗北を喫する。
橋下氏は茶髪に戻る前に頭を丸める必要があるが、もはや遅い。

東京の石原氏と大阪の橋下氏が袂を分かつ日が刻々と迫っているようである。

選挙は人生の修行/選挙を楽しむ

2007-04-02 18:36:53 テーマ:選挙
選挙戦の真っ最中である。

熾烈な戦いを展開しているところ、選挙の帰趨が明らかで、陣営に弛みが見られるところ、など様々である。

しかし、今回の選挙の投票率は低そうだ。

選挙は人の営みの中で、もっとも端的に人の本音をさらけ出す。

私の拙い経験であるが、選対の幹部が、秘書を80人くらい動員しなければ選挙にならない、などとぶち上げたことがある。

どこにそんな要員がいるのか、どこからその経費を捻出するのか、などはお構いなし。

要は、選挙は自分でやれ、というメッセージである。


選対の最も重要なポジションにいる幹部が、選対会議の後、対立候補の事務所に顔を出している、という話を聞いたこともある。

仕方なく選対に入っているが、本当は対立候補の応援をしているということである。

こんな状況の中で多くの選挙戦は戦われている。

私はこれまで5回国政選挙を戦ってきたが、私に面と向かって、一番辛らつな話をしてくれた議員が懐かしい。


お前には何の義理も無い。兄弟でも友人でもない。お前には何の世話にもなっていないし、世話になるつもりもない。
その人は面と向かって私にそう話した。

まさか自民党の公認候補になる者にそんな乱暴なものの言い方をする人はいないだろと思われるだろうが、本当の話である。

本音で話してくれたのだと思う。


候補者は金が無い。金の無い候補者を応援するからには、一人当たり300万円くらい出さなければならない。そのくらいの覚悟はあるのか、と叫び、会議に参加していた皆がシュントした、という話も聞いた。

当時相手は上昇気流に乗っている現職。自民党のブランドは通用しそうにない。

市長や議員はそんな負け戦に名乗りを上げようとしない。

そんな負け戦に、なぜずぶの素人の候補者を担ぎ出すんだ。

俺は、そんな選挙はやりたくない。


真意は分からないが、今となってそうだったのではないかと思える節がある。

選挙とはどういうものかを端的に知ることができた。様々な裏話も率直に語ってくれた。

その後何度も選挙を経験してきたが、選挙で垣間見る様々な人間模様やその時々の選挙結果に一喜一憂せずに今日まで大道を歩んでこれているのは、このときの経験があるからである。


選挙はまさにこれからが本番。

候補者はそれぞれに苦しいはず。

しかし、選挙戦を全力で闘いきったときは、爽やかな達成感に満たされる。

選挙は怖い。しかし、選挙は沢山のことを教えてくれる。

選挙は人生そのもの。

苦しみを楽しみに変えることが成功への秘訣である。

不可能を可能にすることは出来ないが、難しいことを易しくすることは出来る

2009-01-12 09:01:26 テーマ:選挙

駅頭を終えての街宣車の中での会話。


選挙のための活動は無限だ。

やらなければならないことは無限にある。

しかし、やらなくても特に変わりがないから、やらなくても同じ。


こういう時が、実は一番難しい。

やってもやらなくても同じなら、やらない。

こうなってしまう。


目標がなければ、人間はいい加減になってしまう。

そういうものだ。


はっと気が付いた。

不可能を可能にすることは出来ないが、難しいことを可能にすることは出来る。

難しいことを難しい、と言っていたのでは、何も変わらない。


難しいことを易しくする方法がある。

これは、忘れないうちにすぐブログに書いておいたほうがいい。

そう思ってデニーズでの朝食を終えてパソコンに向かっている。


難しいことを易しくする方法。

難しい課題を細かく切り分け、これ位ならこなせそうだ、という程度の具体的目標を毎日設定し、その目標の達成に向けて努力すること。


かつて司法試験を受けるときの私の勉強法がこれだった。

分厚い基本書を読む。

いっぺんに読もうとしても、とてもとっつきにくく、途中で投げ出してしまう。

1日50ページだけ読む。

1000ページの基本書なら20日間、2000ページなら40日間、倦まず弛まず読み進む。

分からないところは、何度も読み返しながら少しずつ読み進む。

こんな風にして我妻栄を読んだ。


人によっては、2回、3回と繰り返し基本書を読むようだが、私は1回半。

丁寧に1回読んで、もう一度さらっと読み返すぐらいしか出来なかった。


不可能を可能にする、とは言うものの、本当に不可能なことを可能にすることは出来ない。

しかし、難しいことを易しくする方法はある、ということに気が付いた。

街中に張り巡らしているポスターを一日あたり数枚増やしていく。

これが現時点での事務所スタッフの目標である。

相手方陣営もどんどんポスターの数を増やしているので、選挙の結果を左右するようなことではないが、少なくとも何の目標もないよりは生産的で、かつスタッフの健康に良い。


ははは。

素人の選挙運動

2009-09-11 08:54:08 テーマ:選挙

やはり、という事態になった。

〇〇党の候補者だった人が運動員買収容疑で逮捕されたというニュースをインターネットで知った。


この人たちはずいぶん危ないことをやっているな、そういう印象だった。

私の政党ポスターが貼ってある脇に何枚も〇〇党のポスターを貼っていく。

手当たり次第、という感じだった。


自民党の支持者はもともと事を荒立てることは嫌いな人が多い。

勝手に貼られたポスターでも自分で破り捨てる人は少ない。

選挙のポスターを勝手に剥がすといけないらしい、そんな感覚で、黙ってしまうようだ。


ある駐車場のところなど、〇〇党の駐車場になったか、と見間違うほどのひどさだった。

10数枚のポスターが貼り巡らされている。


昨年所有者の方が亡くなって、相続された土地だ。

所有者に無断で貼られたことは明らかだ。


誰の土地か一見分からないところの壁面にポスターが貼られている。

多分所有者の承諾なしだろう、と思うが確認のしようがない。

公職選挙法のことなど念頭にないらしい。

運動員買収などの違反も、その延長上の出来事だろう。


おっとり刀で立候補したりすると、とんでもない羽目に陥ることがある。

このくらい大丈夫だろう、などと普通の市民感覚で判断していると大きな間違いを犯す。

何事にも先達はあらまほしかな。


選挙期間中に演説している私の乗っていた組み立て式のケースを蹴飛ばした酔っ払いの人が、選挙妨害で現行犯逮捕された。

如何に選挙関係の違反が厳しいか、よく知っておく必要がある。

あれからずっと勾留中だというから、如何に厳しいか。


まあ、それだけ選挙の公正と候補者の安全が法によって護られている、という証拠であるが。

これも選挙違反

2009-09-11 15:36:29 テーマ:選挙

こんなことが選挙違反になるの。

そう思うようなことが沢山ある。


お葬式の香典は、実は出してはいけない。

結婚式のお祝いも選挙区内の有権者の場合は、厳密にはいけないとのこと。

社会慣習に反するようなことが公職選挙法には沢山載っている。


公職選挙法は議員立法である。

国会議員が自分達の首を絞めるようなことを平気で書いている。

自分達の分かりやすいことだけ念頭に置いているから、一旦成立した法律がどんな読まれ方をするか、までなかなか気が回らない。


選挙違反取締本部を設置し、選挙違反の取締りをする警察官は出来上がった法律の条文を出来るだけ上手に活用して取締りの成果を挙げようとする。

法の趣旨を正しく理解して、適正に運用してくれればいいのだが、警察はしばしば拡大解釈に走りがちである。


これをチェックする仕組みがない。

捜査方法、取調べ方法についてはかなり改善されてきているとは思うが、警察官の法の解釈、適用をどうやってチェックするか、という観点からの検討はまだ行なわれていない。


祭りの際の花がけ、がしばしば問題になる。

勿論、祭りの際の寄付は求めてもいけないし、してもいけないのだが、地域の有力者の皆さんの常識とは異なっている。

なんだケチ、ただ酒を飲みにきて、などと、私どもを胡散臭く思っておられる人もおられたかも知れない。

人様から嫌がられるのは皆嫌だから、ついお酒を持っていったり、会費としてお祝いを出したりする。


一升瓶に自分の顔写真つき名刺を付けて出す人もいた。

皆、違反である。

皆、違反を承知でやっているところがある。

時々、これが摘発される。


地方議員で、議員辞職をして逮捕や起訴を免れた、などというケースなどを聞くと、怖くなる。


祭りのときにかけられている花の写真を取っている人がいる。

実は、これが怖い。

これが選挙違反の証拠を集めている証拠である。


へー。


鈍感な人は、こうしたことが分からない。

こうした環境の中で選挙が行われている。

大変な世界ではある。

私はこうして耐えることを学んできたー選挙の実相

2009-11-27 08:25:30 テーマ:選挙

「あまり票取られると困るんだよな。」


私が初めて衆議院選挙に立候補した時に、私の選対の幹部がエレベータか何かの中で自分の周りにいた人に囁いた、と言われる一言である。

小選挙区制になって最初の衆議院選挙であった。

地元の市長や県議の間で自民党の候補者を選ぶための会議を延々と繰り広げてきたが、誰も手を上げない、上げられない状態の中で地元の政治には縁のない私に白羽の矢が立った。


弁護士の世界ではそれなりに仕事をしてきたので、中央では知る人ぞ知る、という存在だったと思うが、地元ではまったくの無名の人間。

そういう素人に白羽の矢が立つのは、当時自民党で選挙を戦うのはどう考えても無理、という状態だったからだ。

仮に自分から名乗りを上げようとしても必ず足を引っ張る人が出てくるから、何度会議を開いても重苦しい沈黙が続くだけ。

如何に難しい選挙であるかは、その場の雰囲気ですぐ分かる。


そういう環境の中で、私は自民党の公認候補に選ばれた。

私を選んだ会議の座長がしばらく経ってから、冒頭の言を側近に発したという。


これが自分で厳しい選挙を戦ってきた人たちの本音なんだろう。

私は、この話を耳にしたときに選挙についてのあらゆる幻想を捨てた。

自分で自分の道を歩むしかない。

いいことも悪いことも、全て自分の責任で自分がかぶる。


他人の不幸せは自分の幸せ。

選挙にはそういう一面がある。

そういう世界に、私は足掛け15年いた。


少々のことでは、へこたれない。

挨拶がない

2010-01-18 07:05:07 テーマ:選挙

これも業界用語だろう。


あそこに挨拶に行ったか。

まだ俺のところには挨拶に来ない。

挨拶に来ないと言っているよ。


はじめて立候補するときに何度かそういう言葉を耳にした。


あ、先日ご挨拶にお伺いしました。

これまで3回挨拶に伺っておりますが。


挨拶の意味が違うのである。

古い慣習に囚われて地域では、挨拶に行くというのは、何らかの手土産を持っていくこと。

挨拶がない、というのは手ぶらで来たということ。


そういう風土の中で、ベテランの保守政治家は育ってきた。

うちにはまだ挨拶がない。

怒声でそういうことを言う秘書が何を要求していることは明らか。


私は、そういう文化を、革めたかった。


私が人気がないのも、そういう類の挨拶をしないことにしたから。

14年間も頑張り抜いたから、私の地元では私にそういう挨拶を期待する人はいない。

私がしてきたのは、毎朝の駅頭での朝の挨拶だけ。


おはようございます。


怪訝な顔をする人もいたが、おはようございます、は、いい挨拶だ。


労働組合の選挙活動

2010-02-16 21:07:59 テーマ:選挙

選挙運動のプロがいる。


選挙前のポスター掲示やビラの投函などはお手の物。

目抜き通りのこれぞという場所にポスターを貼り出す。

え、こんなところに、と驚くが、如何にも選挙のプロらしい仕事ぶり。

土地の所有者に断ったのか断っていないのかよく分からないが、あっという間にポスターを貼り出して行く。


貼った後苦情が来れば剥がしに行く。

しかし、地元の方は選挙のポスターは勝手に剥がすといけないものだと思っているらしく、そのままにしておくことが多い。


一度ポスターを貼り出して苦情が来ないと、もう既得権。

その場所に次から次へと新しいポスターを貼り付ける。

数日間で選挙区全体で新しいポスターが貼り巡らされる。


こういう選挙のプロは、労働組合の専従が多い。

あちこちで選挙の手伝いをやっているから、要領がいい。

ごく短時間で仕事を仕上げて他所へ行ってしまうので、足が付かない。

選挙を戦う身からすると、こういう人材に恵まれている陣営は、実に羨ましい。


自民党では秘書軍団が充実しているところは多少それに似た動きが出来るのかも知れないが、大体は地元の名士の方々が主力だから、こういう機動力は発揮できない。


いやはや。


しかし、労働組合がこんな風に選挙活動をやっていいのか、という声は以前から上がっていた。

労働組合を政治団体化しているではないか。

組合費を政治活動に流用しているぞ。

選挙のたびにカンパを集め、さらには人まで出しているのは」おかしくないか。

労働組合費の天引きを認め、様々な法的保護を与えている労働組合にこんな違法な選挙活動を許しておいていいのか、という声が何度も上がっていた。


これまで捜査の手が及ばなかった労働組合の選挙活動に、ようやく司直の手が伸びた。

北海道教職員組合が民主党の小林千代美議員に1600万円の闇献金をしていた、という事件が明るみに出たのである。

これまで噂に止まっていた労働組合の選挙活動の実態が、ようやく明るみに出始めた。

それにしても、労働組合でも裏金があったのには、びっくりだ。

山梨県教組といい、北海道教組といい、やりたい放題だったようだ。

民主党の政権になってからこういう事件が明るみに出てきたのは皮肉だが、捜査がここまで進展していればいくらなんでも揉み消す、などということは出来ないだろう。

この際、労働組合の政治活動や選挙運動のあり方、労働組合の政治献金のあり方などについて徹底的に議論をし、政治の浄化運動をやってもらいたい。

これは、民主党だからこそ出来る仕事である。

負ける選挙を戦う候補者の方々へ

2010-06-14 09:34:00 テーマ:選挙

皆、覚悟をしているはずだ。


候補者には気の毒だが、投票まで1ヶ月を切ってしまった現在、天変地異の事態が起きない限り国民の投票行動は変えようがない。


〇〇党が参議院選挙で過半数の議席を獲得する。

おそらく各党でもそれぞれ世論調査をしているだろうから、それぞれの幹部は覚悟を決めているはずだ。


気の毒なのは、勝利が覚束ない候補者の陣営。

マスコミの世論調査の結果が公表されるたびに陣営の士気が損なわれ、選挙態勢もガタガタに緩んでくる。


おざなりの選挙戦。

表面上の形だけ整えた選挙戦にならざるを得ない。

一応、戦いました、ということになる。


組織に乗った選挙は、負け戦の時には実に辛い。

いざと言うときに責任を負わないで済むように、半身で選挙に臨んでいる人が多くなる。

候補者本人は十分事態が分かっているが、何も言ってはいけない。

ただ黙然と当面の行動スケジュールをこなしていくだけ。


ただ一人荒野を行く、ような心境でやり抜くしかない。

とにかく、劣勢を伝えられるだけで有力な支持団体や市会議員らの有力者がごそっ、ごそっと陣営から抜けていく様子をじっと耐えて見ていなければならないのだから、負ける選挙を戦う候補者は修行僧のようなものである。


これで何らの悟りも得られないのだとしたら、その候補者は余程の俗人か、人並みはずれた図太い神経の持ち主、ということになろう。


私は4度も国政選挙に落選しているから、選挙の喜怒哀楽は人よりもよく分かっているつもりだ。

しかし、余程純情な人でない限り、選挙での敗北は必ずしも人生の失敗にはならない。

選挙違反を犯したり、多額の借金を作らなければいい。


負ける選挙でも、私がいつも口にしていたことは、楽しく選挙しよう、だった。

怪我人を出さないことと、借金をしないことだけを念頭に、精一杯自分の主張を有権者に訴える。

当選落選は二の次で、とにかく自分らしい生き方を最後まで貫く、そうやって15年近く走ってきた。

これからも、同じ姿勢で走っていこうと思っている。

皆さん、よろしく。

幸い、今回の参議院選挙には立候補しないから、落選だけはしない。

素人の方の選挙の注意点

2010-06-23 10:09:19 テーマ:選挙

素人の方は迂闊に選挙に近づかない方がいい、と書いたのは、あくまで素人の人が素人判断で動くのは危険、という一般論を述べただけである。
純真無垢な方々が選挙に名乗りを上げようとされるのを、いやいやこんな苦労があるからお止めになった方がいいですよ、などと野暮なことを言っているのではないので、くれぐれも誤解がないように。


世間の常識が通用しない世界だから、自分の思い込みで危険を冒すことがないよう選挙の実務に通じた人がどうしても必要になりますよ、という念のための注意、程度に理解していただければ幸いだ。


選挙の神様、ほどではないが、選挙のプロは結構いる。

何度か選挙に携わったことのある人は、やはり頼りになる。

ただし、どういうレベルの選挙を、どういう立場で携わったか、ということが決定的に重要で、市議会議員選挙の経験を国政選挙に持ち込んでも殆ど役に立たない。


衆議院選挙と参議院選挙も選挙の仕方が違うので、本当は余り役に立たない。


選挙のプロは、どこにいるか。

国会議員の秘書で、しかも議員会館ではなく地元の選挙区の事務所で選挙を仕切っている人が、大体は選挙のプロである。

秘書歴が何年あるか、どこで秘書を務めてきたか、どういう仕事を担当してきたか、などなどを聞けば、その秘書が選挙のプロがどうか大体見分けがつく。


一方、参議院議員の秘書は、基本的に選挙のプロにはなれない。

選挙を知らない。

支持団体回りとかお金集めの担当だと、とても選挙そのものを仕切るだけのノウハウを蓄積できない。


結局、参議院議員の選挙は、地元の有力な衆議院議員のボス的な秘書か、有力な支持団体が仕切ることになるのが普通の流れだ。


さて、今、全国を見渡して、どこに選挙のプロがいるか。

何と言っても、小沢氏の秘書軍団であろう。

私自身は一度もお目にかかったことはないが、新人候補者陣営にとって彼等ほど役に立つ、頼りになる存在はないはずだ。


多分、彼等は表に顔を出すことは少ない。

いつ、どこで、何をやるか、の全体スケジュールを決めて、企業や労働組合から動員した人間を駒のようにして使う。

ポスター貼りやビラの配布やポストへの投函、さらには駅頭活動などは若い人たちに任せ、ただただ尻を叩く。

選挙の終盤にはさっさと選挙事務所から撤退してしまうので、多くの人は、どこの誰やらも知らない。


選挙のプロは、万一の場合は自分が全部泥をかぶる覚悟をしている。

目の前に逃れることが出来ない証拠を突きつけられない限り、自分から、知っていることなど絶対に言わない。

そういうものである。


素人の方の選挙運動は、そもそもそういう備えがない。

無防備で、かつ無手勝流。

危ういこと限りなし。

選挙の修羅場を潜って来た人の目で、それぞれの陣営の備えを一度チェックされたらいい。


これが私のアドバイスである。

無所属で立候補される方々の注意点

2010-06-23 11:18:29 テーマ:選挙

みんなの党から立候補する某氏からいよいよ明日公示を迎えることになりました、決意して良かったと思っております、とのメールが来ていた。

みんなの党にとって今回は楽な選挙ではない、しかしこの厳しい選挙で味わう苦労や、その苦労を共にした仲間達がいずれは自分の財産になる、頑張れ、と返信メールを送っておいた。


9年前、私は無所属で参議院埼玉選挙区に立候補したことがある。

通りっこない選挙だ、そんな無謀なことは止めたら、などという声が上がっていたが、それでも私は立候補した。

精々取れても10万か15万だよ、などと、何度も選挙を経験している県会議員が言っていた、という話も耳に入ったが、それでも立候補は取り止めなかった。


結果は、12万6000票。

敗れはしたが、私にとっては、一番充実した、中身のある選挙戦であった。

自分の思いの丈を存分に拡声器に載せて訴えることが出来た。

家族ぐるみで懸命に戦った。


あの戦いをしなければ、今日の私はない。

それだけは、自信を持って言える。


戦うときに戦わなければ、その後どんなチャンスを迎えても絶対に勝つことは出来ない。

戦うべき時には、勝敗を度外視して戦え。

これが、私の信条である。


しかし、無所属で立候補する方には大変なリスクもある、ということを予めお伝えしておいた方がいいだろう。


「変な車が停まっていますよ。」

「誰かこっちの方を覗いているような気がします。」

気にも留めなかったが、実は警察がずっと張り付いていた、ということを知ったのは選挙が終わってから。

子どもたちが友人に頼んで自転車部隊を編成してくれたのだが、その自転車に乗っている若い人の顔を一人ひとり写真に撮っていたのである。

街頭で旗を持ってくれていた人の写真も撮ったようだ。

選挙が終わって暫くしたら、子ども達の友人のところに一斉に警察官が出向き、警察署に出頭するよう求める。


アルバイト代の支払いを受けていないか、というのが捜査のポイント。

運動員買収で検挙しようと網を張っていたのである。


無所属で立候補する陣営は、特に運動員買収に気を付ける必要がある。

善意のボランティアでやっていることも、簡単には信じて貰えない。

幸い、アルバイト代の支払いはしていなかったから、辛うじて難を逃れたものの、警察に呼び出された人たちには大変な迷惑をかけてしまった。


もう皆さん、立派な社会人になっておられるだろうが、改めてお詫びを申し上げたい。

このことは、いつか書かなければならない、と思いながら、今日まで秘めていたことである。

これから政治の世界にチャレンジしようとする若い人たちに参考になれば、と思って、ほんのさわりだけ書いた。

少しずつ、少しずつ、本当のことを書いていくつもりだ。

身代わりになった人に感謝

2010-07-27 09:07:14 テーマ:選挙

自分ひとりの力で今日の地位を占めたとは、決して考えないことだ。


昨日の26日が一つの節目である。

新しい参議院議員の任期は昨日から始まっている。

選挙期間中にあれだけ頭を下げて、愛想を振り回っていた人が国会議員になったら途端に横柄になった、などと言われないように、心してこれからの議員生活を楽しんで欲しい。


新しい議員会館のスペースはこれまでの3倍近くあるようだ。

広いですよー、と民主党の衆議院議員の秘書の方がそう言っていた。

仕事をしたい人にとっては、最高の執務環境である。


どれだけの仕事をしてくれるか、楽しみに見ている。

一人の成功の影には、実は大きな犠牲が払われている。


第一は、家族であろう。

しかし、家族はある意味で一心同体、一蓮托生、運命共同体的なところがあるから、これは我慢してもらうしかない。

いずれはいいこともあるだろう。


一番犠牲になるのは、事務所のスタッフや秘書と呼ばれる立場の人たちである。

それこそ候補者の身代わりになった人も大勢いるだろう。

自分を犠牲にしてでも候補者を守る、これが選挙に携わる人たちの心構えだと言ってもよい。

あらゆる泥をかぶる覚悟をしている。


なんでそこまで、と思うが、政治に携わる人たちの間では、これが常識である。


秘書が自分のボスを売ってしまう、などということは通常はあり得ない。

ごくごく経験の浅い、殆どこの世界に馴染みのなかった若者がたまに変な行動に走ることがあるだけで、大抵の秘書は自分を犠牲にしてでも候補者を守る。国会議員である自分のボスを守る。


何故だろうか。

まずは、政治の世界での常識に反する行動を取った人は、二度と政治の世界に戻ることは出来ない。

あっという間に、それまで営々として築いてきた人間関係やネットワークが壊れてしまう。

残るのは、孤立感である。

いわば村八分になるようなものだ。


これが何よりも怖い。

だから、秘書は国会議員であるボスを裏切らないものだ。


その秘書があえて自分のボスであった国会議員の秘密を暴露するのは、よっぽどのことがあったときに限る。

ボスからとんでもない仕打ちを受けたときが、これである。


最近、私が身代わりになりました、という手記を書いている元秘書が出てきたようだが、その類の話の信憑性は一般的に高い。


私の場合も、私の身代わりになった人がいる。

覚悟が出来ていた人だ。


胃を3分の1くらい切除しなければならず、その手術のために国会議員の秘書を辞めて療養中の人がいた。

私の最初の選挙をどなたかに仕切ってもらわなければならない、ということで人を探していたところ、たまたま紹介があって選挙の仕切りをお願いした。

体調が万全でない、ということを承知の上でのお願いであった。


私は、考えてみるとこの人に随分助けられていた。

地元の県会議員やその取り巻きの人と懇親の場を設ける。

当然、お酒の遣り取りになる。


最初が肝心。

注しつ注されつ、いわゆる胆力の力比べになる。

これが、呑み比べだ。


私の代わりに、呑む。

徹底的に、呑む。

相手が酔っ払うまで呑む。


この呑み比べで勝てば、大した男だ、ということになる。

私も呑めない方ではなかったが、そんなことをしていたのでは仕事に差し支える。

勿論、身体にも悪い。


私の身代わりに、徹底的に相手に付き合うのである。

胃を3分の1も切った人は、実はアルコールに弱くなっている。

自分の身体をいとわないで、私の身代わりになってひたすら呑むのである。


この人は、よく事務所を休んだ。

前の日にどこかで痛飲すると、すぐ身体に変調が起きる。

だから休むとなると、何日も休むことになる。


しかし、私の身代わりになったことは間違いない。

政治に携わる、ということは、このくらい激しいことなのだ、ということを私はこの人から学んだ。


最初にこういう人に出会えたことがどんなに幸運なことで、しかも大事なことであったのか、を今になって気づいている次第である。

泥沼に沈まない方法

2010-07-27 21:41:30 テーマ:選挙

選挙の現場に通じている人は、よく言う。


折角弁護士という素晴らしい職業についているのに、なんで泥沼に足を踏み入れるようなことをするんだろう。

止めた方がいいのに。


先日お会いした市会議員の方が、私は本当はそう思っていたんですよ、と話された。


確かに泥沼である。

当選してしまえばいいのだが、当選できない間は泥沼である。

ずぶずぶと泥濘に足を取られてしまうようなところがある。


どうしたらいいのか。

一日も早く当選させていただき、思う存分国会議員としての仕事をさせてもらうに限る。

しかし、これは余程の運に恵まれなければ叶わないこと。


次善の策は、落選中は弁護士の仕事も十分出来るような体制を取ることである。

忘れられない程度に地元の会合や行事に参加し、駅頭活動だけは毎日欠かさない。

ブログは毎日更新し、政治を志す者として、なるべくいい内容のブログを発信し続ける。


そして、どんなことがあってもへこたれない。


自分の肥やしになると思って、様々な苦労を楽しむ。

頭でっかちにならないよう、とにかく身体を動かす。

祭りに参加したら、準備段階から後片付けまで全部付き合う。

頭の疲労だけではストレスが溜まるので、そのときは頭と同じ程度に身体が疲れるように運動をする。

常に小さな目標を掲げて、毎日これを達成するようにする。

駅頭に立ってビラを配布するときは、50枚なら50枚、受け取ってもらうように頑張る。

おはようございます、という挨拶をするときは、同じようにおはようございます、と挨拶を返してくれる人の人数を毎日数える。

1日50人と会う目標を掲げたら、何も考えないで愚直にこれを実行する。

周りの目を気にせず、ひたむきに我が道を行く。


これを繰り返していたら、結果的に泥沼を避けたことになる。

目標を見失うから、泥沼に入る。

目標を見失うから、将来に対する希望を失い、泥沼に足を取られてしまうのだ。

目標を見失わないで、あくまで一歩一歩着実に歩んでいれば、私たちは泥沼を避けることも出来るし、一旦泥沼に足を取られてもそこから抜け出すことが出来る。


これが15年間の政治生活から私が得た教訓である。

おそらく何にでも当て嵌まるのではなかろうか。

会合の開き方

2010-08-10 10:24:08 テーマ:選挙

かなり踏み込んで書いている、ということを理解していただきたい。

選挙を経験したものでなければ、分からないことである。

これから選挙に挑戦しようとする若い方々が何かの参考にされればいい、そういう思いで書いている。


自分で後援者を集める、というのは大変なエネルギーを要する一大事業である。

手っ取り早いのは、自分の知人、友人に声をかけて集まってもらうこと。

忙しい人たちだから、ただ集まってくれ、では人は集まらない。

人が集まれば、飲み食いになる。


問題は、その飲み食いの費用を誰が負担するか、ということだ。

これが大問題。

選挙違反で痛い目に遭ったことがないところでは、多分会合を呼びかけた人が負担するのだろう。


料亭や飲食店でこの種の会合を開くのは、禁物。

このことは、過去の私のブログでお分かりのことだろう。

だから、誰にも目に付かないようなところで会合を開く。

一体いくらかかっているかも分からないような状態にする。

大きな邸宅の持ち主は、自分の屋敷に人を呼ぶ。

どれだけドンチャン騒ぎをしても、誰も気にしない。

どんな趣旨の会合だったかもよく分からない。

誰が出席し、誰が欠席したかも正確には誰も記憶していない。

会合の案内状も、出席者の名簿もない。


こういう会合は、これからの若い人は出来ないだろうし、まず馴染まないだろう。

全て会費制、と割り切ることである。

会費を徴収し、領収書を渡す。

これを習慣づけることである。


ある市会議員の候補者の関係者が一斉に捜索を受けたことがある。


飲食店での会合だったようだ。

飲食店で切った領収書の金額を出席者の人数で割ったら、一人当たり5000円相当になったそうだ。

供応買収の容疑で出席者が一人ひとり警察に呼ばれて大騒動になった。

当日の会費は、3500円だったそうだ。

実際の飲食代と会費との差額が供応、ということになる。


この件は、警察の事情聴取が進んでいる間に関係者から差額の1500円を徴収して事なきを得たようである。

後から会費を追徴しても後の祭りじゃないか、と思われるかも知れないが、こんなこともあるのか、ぐらいに覚えておかれたらいい。

ひょっとして逮捕を免れるかもしれないし、犠牲者を出さないで済むかも知れないから。

みんないい人、にするには10年かかる

2010-07-25 14:01:46 テーマ:選挙

私は、当選後暫くしてから選挙違反で自分あるいは自分の陣営の人が検挙され、議員バッジを外さざるを得なかった人を何人も見てきた。

大体は票の取り纏めをお願いして、お金を渡すから違反になる。

どんな相手に対しても、お金は渡さないこと。

これを徹底していただきたい。


選挙になると、色々な話をしてくる人がいる。

ざっくばらんに選挙には金がかかる、いくら用意できるのか、と聞いてくれる人はいい方だ。

始末に困るのは、グダグダと人を引き留め、暗に金を要求してくる人。

自分の後援会の組織作りにいくら金がかかっているか、を延々と述べる。

聞いて聞こえぬ振りをするが、とにかく執拗だ。

2時間ばかりも引き留められ、結局私に金を出す気が無いことを知ると、意地悪を始めるようになる。


選対会議になると、正論を述べる。

候補者は、秘書を100人くらい投入しろ。

徹底的にローラーをやれ。

選挙用のビラも全戸配布をやらなければ駄目だ。


確かに有効であり、そのくらい出来なければ駄目かな、と思うものの、100人もの秘書をどうやって確保できるのか。

その金は、どうするのか。

どこから、どう人を集めるのか。


それまで選挙に関わっていなかった素人にとっては絶対に実行不能なことばかりである。

絶対に不可能なことを選対会議で声高に主張するのは苛めでしかない、と私は思うが、如何だろうか。

選挙は人に忍従を強いる。


どんな罵声を浴びせかけられても、堪えなければならない。

あれが出来ていない。これが出来ていない。

事務局は何をやっているんだ。

候補者は何をやっているんだ。


選対会議の人たちは、公募で選ばれた候補者は自分達で担いだ候補だと思っていないから、遠慮会釈なく様々な注文をつけてくる。


ならぬ堪忍、するが堪忍、という言葉を、私は選挙を通じて学んできた。

これが、どこの馬の骨とも分からない、公募で選ばれた落下傘候補の選対組織に不承不承入る人たちの本音であり、またその選対の実情だと思っていた方がいい。

よほどの強い庇護者が傍にいないと、まず堪えられない世界である。

公募で選ばれる候補者は、まずこういった人達と付き合わなければならない。


いい人もいるが、どうでもいい人、が圧倒的で、稀には、良くない人がいる。

みんないい人、にするには、まず10年はかかるだろう。

お客様が神様に見えるまで頑張ろうー戦いの渦中にいる方々へのアドバイス(6)

2013-06-17 09:23:35
 
取りあえずこの程度で止めておく。

この場合のお客様は一般の有権者や通行人だと思っていただきたい。
選挙の本番を迎えても、大体の人は無表情、無反応のままだと思う。
手応えらしいのを感じるようになるにはそれ相応の時間がかかる。

何の努力もしない人は、砂を噛むような思いで終わるだろう。
せめてやり切った、やり抜いたという満足感、充実感ぐらいは味わいたいものだ。
一生懸命やっていると、頑張ってね、という声がかかることがある。
応援しているよ、と言われれば最高だ。
握手してください、と駆け寄ってくる人が出てくるようだと相当勢いに乗っている証拠である。

一般の聴衆を南瓜か大根、人参のように思ってマイクを握り始めるだろうが、人の顔が見えるようになれば大進歩である。
一人でも多くの頷きや声援、拍手を貰えるように努力することだ。

カボチャやダイコン、ニンジンがそのうちに神様のように光り輝いて見える瞬間がある。
実に不思議な瞬間だが、一生懸命やっているとそういう不思議な体験をするようになる。
少なくとも私はその一瞬を知っている。

もっとも、何度か落選を重ね、1355日間毎日駅頭に立っていた頃の話だが。

お客様は神様です、という言葉は正しい。
神様が神様らしく光り輝いて見えるようになるまで頑張ることだ。

腐っていたのでは売り物にならないー戦いの渦中にいる方々へのアドバイス(4)

2013-06-17 05:15:21
 
選挙を戦っているのは実は選挙運動員や支持者の方々で、候補者本人は売り物でしかない、と思っていた方がいい。

腐っていたのでは売り物にならないし、そんなものは売ってはならない。
売り子の皆さんが手を変え品を変え、懸命に売り込もうとしているが、残念ながら今回の選挙では新鮮な果物も斬新な商品も出回っていないようだ。
腐っているかどうかは分からないが、まあほどほどに安心だ、という商品を買う人がいる程度で、今回の選挙で是非とも買ってみようとか試してみようなどと思う人は少ないように思われる。

期待値ゼロの選挙になってしまったのが今回の都議選である。
折角志を立てた若い方々には実に気の毒な結果が待っている選挙だが、それでもそれなりの戦い方はある。

売り子の皆さんは売り物の良さを失わないように丁寧に商品を扱って欲しい。
売り子の皆さんの一挙手一投足が見られている。
お客さんの目の前で売り子がだらしない恰好をしていれば、大体お客さんは離れていく。
お客さんが色々話しかけているのに友だちとの話に夢中になっていればお客さんが怒りだすのは当然だ。

売り子が商品の説明が出来ないのが最悪である。

どれだけの商品が店頭に並んでいるのかまだ確認していないが、出来るだけ新鮮で、しかも発展可能性のある、そういう商品が並んでいることを期待している。
もっとも、古い物には古い物なりの味とよさがあるから、最後に選ぶのは定番の商品になってしまうかも知れないが。

くれぐれも売り物に瑕を付けたり、売り物を腐らせないことだ。
まだ、先がある。

貴方はスターー戦いの渦中にある方々へのアドバイス(3)

2013-06-16 17:14:03 

名乗りを上げた瞬間から貴方はスターである。

みんなが見ている。
スターだから、みんな見ている。

街宣車の中で居眠りしたら、居眠りをしたと言いふらされる。
街宣車の中にいて通行している人への手振りをしなかったら、有権者を無視していると言われる。
うっかり笑顔での挨拶を忘れたら、冷たい人だ、愛想のない人だ、偉そうにしているなどと言われる。

どんなことを言われても、スターの座に座った人の運命だ。
自分の一挙手一動作に人々の注目を浴びたくなかったら、スターの座を降りるしかない。

貴方はスターである。

スターは出来るだけ街頭に立つのがいい。
スターは、スターらしくするのがいい。
スターが人目を避けるようになったのでは、スターの座を明け渡す日は近い。

ブラック企業に就職したものと弁えよー戦いの渦中にある方々へのアドバイス(2)

2013-06-16 16:52:32
 
24時間働け、というのが正しい。

まさか、5時になりましたから、家に帰ります。8時になりましたから、お先に失礼します、などと言う人はいないだろうが、戦いは始めたら、一瞬も無駄にはできない。
選挙に労働基準法があるはずがない。

これじゃあ、ブラック企業だ、死ぬまで働けというのか、と言う人がいるかも知れないが、そのとおりである。
もっとも、死ぬ一歩手前まで働け、ということだから、滅多には選挙で人は死なない。

死ぬのは、あくまで選挙違反の取り調べで誰かを守ろうとする人だけだ。

マイクを使っての選挙運動は午後8時まで。
そこで家に帰っていいのは、ウグイスやカラスだけ。
候補者が帰るようでは話にならない。

候補者は言ってみればブラック企業の経営者。
経営者がサボってしまえば、あっという間に業績が落ちる。
業績が落ちても当選してしまえば陣営は助かるが、候補者本人が落ちてしまうと待っているのは大体は借金の山。

ブラック企業の経営者が一番働くのが筋だと思うが、さて如何か。

手を汚すなー戦いの渦中にある方々へのアドバイス(1)

2013-06-16 15:06:06
 
インターネット選挙運動が解禁されても、そうそうは選挙は変わらない。
候補者の陣営にとっては、告知のツールが一つ増えた程度に受け止めておけばいい。

選挙の要諦は、どれだけの人から支持してもらえるか、どれだけの人から応援してもらえるか、ということだ。

票は、握手した数しか入らない。

そのことを徹底的に叩き込むことだ。
いくら戸別訪問をしたところで、本人と会って話をしていなければ他人は他人。
友達にはなれない。
靴を何足も履き潰すくらいに歩き回って、ようやく数人の支持者と巡り合うようなものだ。

握手をするのが大事である。

握手の仕方を知らない人が多そうだから、念のため書いておく。
相手の顔を見ないで握手することは、絶対に禁物である。
そんな人いないでしょう、と言われるだろうが、いる。

何人もの人と握手をするのだから、握手をしているうちに次の人の顔を見てしまう。
握手の最中に呼びかけられて、ついそっちの方に顔を向けてしまう。
手には心がないように思っているだろうが、握手をしている相手には握手をしている人の心がどこにあるか分かってしまうものだ。

心ここにあらず。

そう感づかれないようにしなければならない。

手袋をしたまま握手をする人はいないと思うが、いる。
汚いものに触るのが嫌な人は、手袋をしたまま握手をしようとしてしまう。
まあ、そんな人は選挙などというものには一切関わらない方がいいのだが、おだて上手な人がそういう選挙に不向きな人も選挙に出てしまうことがある。

選挙に出る人の握手は、一切の気取りなしの握手である。
皇族のような握手をしたがる女性がいるが、これは大きな勘違い。
相手の手を包み込むようにガッシリ握って、自分の心が相手に伝わるような暖かい握手をすることである。

何人もの方と握手をしなければならない。

握手する手はいつも清潔でなければならない。
候補者は、絶対に手を汚さないことだ。

もっとも、これは別の意味だが。
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