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ネット選挙活動が解禁された初の国政選挙であった参議院選挙が終わり、約一月が経ちました。

8月26日、『新しい選挙制度研究会』で、個人的総括意見を述べよと云う事なので、書かせて頂きます。


単純に言わせて頂けるなら、
「鳴り物入りして始まったが鼠一匹出やしなかった」

それに尽きるかと思います。私の観察していた候補者の皆さんはネット選挙活動は上手くなく、活用方法も稚拙さが目立った感があります。

ネット上でご自分の見識や理想をきちんと有権者の方々に伝える事が出来た候補者は少ないです。

自身のHPで、今日の演説会はここでやりますよくらいで、その先が無い。せめて前日の演説を動画で見られる様にしたり、演説を元に、有権者とのコメントディスカッションを出来る様に工夫を凝らして欲しいと思いました。


ネットでは誰でも見れると同時に、隠し立てが出来ません。

過去の発言と現在の発言、それを発信する。
整合性を如何に示す事も大事な事で、昨年末の衆議院選挙で民主党の大敗炎上は、正に過去の発言と選挙時のブレが激しさがネット上で繰り返し流されて国民からの信を完全に失ってしまった。今後、民主党所属国会議員は民主党解党しても民主党所属していたという事実を消す事が出来ない。また、民主党から党を出て別の政党から出馬して当選を目指しても、「民主党」と云う政党にいた事実も隠せない。

と同時に、選挙に出る候補者は有権者に発信力・文章力を持たないといけない。
街頭演説が上手く、その場にいる有権者を湧かせる事が出来てもネット上の発信力・文章作成能力がなくては無理だ。
ネットで候補者の主張に対して、見ている有権者の目は厳しい。たちどころに主張の穴をついて来る。


民主党の石井登志郎氏は『民主党執行部はネット選挙活動解禁には及び腰』とかブログで書かれていますが、及び腰だった分『期待ハズレ』の感は否めません。

ただネット選挙のおかげで当選した候補者もいらっしゃるので、まだまだこれから日本の選挙制度に根付くのには時間が掛かると思います。

ネット選挙が根付くには、当選者と落選者の双方を観察して比較すると面白いと思います。

選挙が終わって一ヶ月余り、当選者の中で二通り。落選者にも二通りの方々が現れる。

当選後も積極的にネットで活動を報告する方。
まったく更新していない方。
落選後も、積極的にネットで発言し政策を訴える方。
HP自体閉める方。

当選者・落選者の方々で積極的にネットを活用されている方々の共通点、それは『街頭演説』に積極的にこなす方々です。選挙後も毎日、辻立ちして有権者に政策を訴えている次回も立候補する意志と覚悟のある方だけ頻繁にHPを更新されています。

次回も当選する気と覚悟の無い方々は、もうHP・ブログを更新されていません。
こういう事も次回の選挙の投票行動の参考になるかと思います。

あくまで私個人のネット選挙の大まかな総括を書かせて頂きました。



〈文責:web書店「ひっそりこっそり」店長〉