選挙記者の妖精うーたんです。
前回、野党(というか民主党)の低迷理由についての第一要素
元代表鳩山由紀夫問題について解説させていただきました。今回は第二弾。
最高顧問菅直人問題についてお話したいと思います。相変わらず個人的な考察なので異論反論も歓迎します。

菅氏の掲げる政治理念の1つに
「人工的ユートピアは存在しない」
というものがあるそうです。なぜ日本の政治において”ユートピア”などというイギリス人思想家の作ったラテン語の造語を使用したのか今もって意味不明ですが、とにかく
「現実社会の枠組みの中で不幸を最小化する」ってことらしいです。

しかしながら現実社会の枠組みの中で不幸を最小化するはずの菅氏は、先の福島原発問題において
現実社会の枠組みを遥かに逸脱して不幸を増長させてしまいました。

先日、東京電力福島第1原発の吉田昌郎元所長が亡くなられました。
吉田元所長が死去した際、自身のブログで「吉田所長の死を惜しむ」と題し
「吉田所長は東電上層部の意向に反して独断で海水注入を継続した。英断だ」
「私を含め官邸の政治家は海水注入は当然と考えており、誰も中止を指示していない」
と述べた菅氏。まるで
自分も海水注入を主張していたかのような驚くべき誤解を招く自己弁護と他者攻撃に他なりません。

とにかく菅直人という男はわかりもしないのに愚かな浅知恵で悉く口出しをしてくるわけです。 福島第一原発にて水素爆発が起こった前日の3月11日には
「俺が陣頭指揮を取る」
「俺が行くまで何もするな」
「俺は原子力にもの凄く詳しいんだ」
とかなんとか息巻いて自信満々ヘリコプターに乗って現地に乗り込む考えの愚かさ。

一分一秒を争う状況の中でも、首相が来て「説明しろ!」などと言われたら現場の責任者は首相の応対とかしなければいけないわけです。たとえ後に有識者に向かって
「臨界って何だ?」と尋ねる程度の詳しい首相であったとしても。

……福島第一が水素爆発したのはその翌日のことでした。 

吉田元所長は、東電本部の指示に逆らい、独断で海水注水を続行したことで多くの国民から賞賛を浴びましたが、事実関係をたどると、東電が吉田氏に海水注入中断を求めたのは
菅氏自身が「再臨界」に強い懸念を見せたから
なのです。爆発後の3月12日に開始された海水注入は、菅氏が「激怒している」との情報を受け、55分間中断していたことが一部始終を目撃していた関係者の証言でわかっています。
菅首相は注入開始について「聞いていない」と怒りまくり、海水によって再臨界が起こる危険性を指摘していたということですが、海水注入の中断がどのような影響を及ぼしたのかについて北海道大の奈良林直教授(原子炉工学)は
「海水の注入は続けるべきだった。注入できなかった55分間は、圧力容器に対して非常に厳しい状況だっただろう。たとえ炉内の状況が分からなかったとしても、メルトダウンや圧力容器の損傷を防ぐ意味で注入を続けるべきだった。ホウ酸を加えることは間違いではないが、注入を止めてまですることではない」
と分析しています。

5月31日の衆院震災復興特別委員会では
「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。それが再臨界はないって言えるのか。そのへんの整理をもう一度しろ!」
という菅氏の答弁事実もあります。 
これを責任転嫁と呼ばずしてなんというのでしょう。 

確かに首相官邸にいたままで菅直人のできることといえば、情報を得るために、テレビをじっと見ているかろくに情報もないままやみくもに命令するか、の2択しかありませんでした。しかし後者を選び、ろくに情報もないままヘリで乗り込んでも、首相の得られる情報は官邸でテレビを見ている時と同じなのです。「時期尚早」という遠回しな表現はもっとわかりやすい日本語にすると
「おまえ邪魔だから来んな」という意味なのです。そんなことも理解せずに乗り込んで邪魔をして、その翌日に起こった爆発を防ぐどころかむしろ増長させた菅直人は、天才バカボンのマンガの中で感情に任せて四方八方にピストルを打ちまくる警官と同じです。彼は現実世界の天災バカボンになってしまったのです。

震災直後にもなんのパフォーマンスか知りませんがわざわざ自衛隊服を身に纏い、耳に大型のレシーバーのような耳当てを当ててヘリコプターの窓から下界を覗いている映像をテレビで流した菅氏の姿が記憶に残りますが、かいわれを貪り食う事件で見せた見え見えのパフォーマンスは、震災被害とそれに伴う原発問題という多くの人命と未来を抱える重大問題に対してもまったく同じだったのです。当時ボランティアで被災地の現状を目の当たりにしていた自分はいったいどういった感情であのような行動を取ることができたのか、氏の心の余裕の間違った方向性に言いようのない憤りを禁じ得ませんでした。

こんなにまで多くの人命及び日本の未来について一刻を争う時に至っても、己の進退と大根演技を優先させ、自らの知識の欠如を認識できない、そんな人間が最高顧問である党に対し、国民が不信感を抱いてしまうことは当然といえるでしょう。

そこへタイミング悪く消費税増税問題が最後の切り札となってしまいました。消費税の増税に関しては、賛否両論あります。反対意見も多いですが、将来的なことを考えれば必要なことであるという認識も少なくありません。しかし、このような民主党に対する不信感が募る中で決めた消費税についての決断は、国民に納得するだけの余裕を与えなかったのです。まあ当たりまえといえばそうでしょう。

そんなわけで2回に渡り、民主党低迷の理由について述べさせていただきました。言い出せばもっとあるのですが、これ以上、期待できない政治家について羅列しても未来は切り開けないので、次回からは、政治の世界で希望を見いだせる輝きの原石発掘に勤しんでいこうと思います。

よろしくお願いします。