みんなの党から立候補する某氏からいよいよ明日公示を迎えることになりました、決意して良かったと思っております、とのメールが来ていた。
みんなの党にとって今回は楽な選挙ではない、しかしこの厳しい選挙で味わう苦労や、その苦労を共にした仲間達がいずれは自分の財産になる、頑張れ、と返信メールを送っておいた。
9年前、私は無所属で参議院埼玉選挙区に立候補したことがある。
通りっこない選挙だ、そんな無謀なことは止めたら、などという声が上がっていたが、それでも私は立候補した。
精々取れても10万か15万だよ、などと、何度も選挙を経験している県会議員が言っていた、という話も耳に入ったが、それでも立候補は取り止めなかった。
結果は、12万6000票。
敗れはしたが、私にとっては、一番充実した、中身のある選挙戦であった。
自分の思いの丈を存分に拡声器に載せて訴えることが出来た。
家族ぐるみで懸命に戦った。
あの戦いをしなければ、今日の私はない。
それだけは、自信を持って言える。
戦うときに戦わなければ、その後どんなチャンスを迎えても絶対に勝つことは出来ない。
戦うべき時には、勝敗を度外視して戦え。
これが、私の信条である。
しかし、無所属で立候補する方には大変なリスクもある、ということを予めお伝えしておいた方がいいだろう。
「変な車が停まっていますよ。」
「誰かこっちの方を覗いているような気がします。」
気にも留めなかったが、実は警察がずっと張り付いていた、ということを知ったのは選挙が終わってから。
子どもたちが友人に頼んで自転車部隊を編成してくれたのだが、その自転車に乗っている若い人の顔を一人ひとり写真に撮っていたのである。
街頭で旗を持ってくれていた人の写真も撮ったようだ。
選挙が終わって暫くしたら、子ども達の友人のところに一斉に警察官が出向き、警察署に出頭するよう求める。
アルバイト代の支払いを受けていないか、というのが捜査のポイント。
運動員買収で検挙しようと網を張っていたのである。
無所属で立候補する陣営は、特に運動員買収に気を付ける必要がある。
善意のボランティアでやっていることも、簡単には信じて貰えない。
幸い、アルバイト代の支払いはしていなかったから、辛うじて難を逃れたものの、警察に呼び出された人たちには大変な迷惑をかけてしまった。
もう皆さん、立派な社会人になっておられるだろうが、改めてお詫びを申し上げたい。
このことは、いつか書かなければならない、と思いながら、今日まで秘めていたことである。
これから政治の世界にチャレンジしようとする若い人たちに参考になれば、と思って、ほんのさわりだけ書いた。
少しずつ、少しずつ、本当のことを書いていくつもりだ。