2010-07-23 11:27:08 テーマ:選挙

アルバイトのつもりで選挙運動の手伝いをするととんでもないことになる。

20歳にならない学生が選挙の手伝いをすることも危険である。


私の事務所では、お金は払わない、払えない、ということを口を酸っぱくして若い人たちに教えていたようだ。

だから、選挙のときに街頭で旗を持ってくれたり、自転車に乗ってくれた若い人たちには一切お金は払われていない。


選挙運動に該当しない事務作業だけやってくれた人たちには何らかの支払いがされていたようだが、候補者である私は、何も知らない。

とにかく、運動員買収、という要件に該当するようなことだけは絶対にしない、ということを私のスタッフは徹底していたようだ。


これで、どうやら助かった。


しかし、これを第三者に納得させるのは至難の業である。

私の場合は、まさに決死の覚悟、必死の思いで降りかかってきた火の粉を消すことが出来た。

しかし、それでも際どい戦いではあった。

選挙違反の取締りに当たる警察は、たとえボランティアだといっても必ずアルバイト代の支払いがあるはずだ、と狙いをつけている。

今時の若い人が本当に手弁当で動いてくれる、などとは考えない。


私の事務所では、お金の支払いは特に渋かったようだ。

お金がないから支払わない、ということにもなる。


で、現金の授受がないからそれでお終いになるか、というと、実はそうならない。

アルバイト代の支払いの約束ぐらいはあっただろう、と踏んでくる。

たった一人でもアルバイトの積もりできた人がいれば、危ないところである。

約束があったかどうか、言った言わない、の話になる。


通常の捜査は、アルバイト代の支払いが終り、領収書を書いたところを見計らって行われる。

支払い現金や領収書という物証が確保出来ることを見込んでの捜査になる。

しかし、支払いの約束の立証は、難しい。


だから、捜査官は無理をしがちである。

誰かがそう言っているぞ、相手がそう認めている、などという嘘や引っ掛けが罷り通ることになる。

ここで誰かが、そう大したことでもないし、自分の記憶も曖昧だが、何となくそんな話があったような気がする、などと妥協したら、これは大変なことになる。


若い人が警察に呼ばれれば、緊張もするだろう。

延々と同じような事情聴取を何人もの取調官からされれば、いい加減面倒臭くもなる。

大したことではない、と言われれば、そうか、とも思ってしまう。


これが、選挙違反捜査の実情のすべてではないが、こんなことも罷り通るのが現実である。

とんでもないことだが、警察はなんとか選挙違反を摘発しようと懸命なので、現場は暴走しがちになる、ということを十分承知しておいた方がいい。

選挙違反の摘発件数の多寡で熱心に仕事をしたかどうか評価される社会だから、どうしても成績主義に走りやすい。


落選した陣営や素人の人が仕切っている陣営が危ないのは、選挙違反取締本部を設けた県警はなんとか選挙違反の検挙件数を増やそう、自分達の仕事ぶりを評価してもらおうとしゃかりきになっているのに、当人達は殆ど無頓着で、狙いが付けられやすいからである。


こんなことを教えてくれる人は、まずいないだろう。

これから選挙に挑戦しようと志を立てている人は、こんな簡単なことから学んでいって欲しい。

余計な患いごとを抱え込まないために。

大事な仕事に、後顧の憂い無く全力投球で取り組むことが出来るようになるために。