2013-06-15 10:12:23 テーマ:選挙
投票に行く前に選挙事務所に行こうと呼びかけたら映画館に行った方がましだ、というコメントが寄せられた。
こういう人は選挙事務所にも行かないが、投票にも行かないという選択をした人なのだろう。

映画館に行って映画を観れば、たしかに映画館も映画の作成者も映画に登場する映画俳優も喜ぶ。
映画を観たご本人もそれなりに自分の成長にプラスになるだろう。
私も映画を観に行かれることには大賛成だ。

しかし、だからと言って投票に行かないのは実に勿体ない話だ。

若い人たちの8割が投票に行かないことに決めたのだったら、そういう人たちの投票権は返上してもらったらいい。
投票に行かないことを決めている人たちのために選挙公報を届けたり、投票所入場券を届けたりするのは無駄なことである。

余りにも大勢の人が初めから投票しないと宣言するのだったら、有権者登録制度を導入すべしということになる。
投票の意思がある人だけがその都度選挙人名簿への登録を申請し、選挙人名簿に登録された人だけに選挙権の行使を認める。

一見合理的に見える制度だが、こんな制度になったら有権者登録を巡って大変な争いを引き起こす。
事理弁識能力のない人の登録は認めるべきでない、納税義務を果たしていない人の登録は認めるべきでない、日本語が分からない人の登録は認めるべきでない、前科前歴のある人の登録を認める人の登録は認めるべきでない、破壊的活動を行っている政党や反社会的な行為を行っている組織に所属している人の登録は認めるべきではない、などといった議論が巻き起こることは必至である。

選挙権は、大事にした方がいい。
大事なものは、失ってからその価値に気が付くことが多い。
予め棄権を決め込む人は、議会制民主主義の基盤の崩壊に手を貸しているようなものである。

何が何でも投票所には行こう。

もっとも、選びたい候補者がいないというのであれば、自分が立候補することを考えればいい。
自分が立候補していないのに自分の名前を書いても無効票になるだけだから、何が何でも自分の名前を書いたらいい、などとは言わないが、よくよく検討すれば一人ぐらいは自分の気に入る候補者を見つけることは出来るはずだ。

どうやって大勢いる候補者の中からその一人を選び出すか。
これが一番いいという方法はないが、とりあえずは候補者のホームページを見ることだ。

何が書かれているかは、見れば分かる。
何を書いていないかも、見れば分かる。

自分が欲しいと思う情報を予め決めておいて、その情報が候補者のホームページにあるかどうかを探せばいい。

ホームページの見方を説明しておく。
誰がホームページの記事を作成しているかを確認することが大事だ。
本人が書いていないホームページは、いわば候補者のなりすましだ。
本人が書いていないことが分かったら、その候補者は外せばいい。
秘書が書いているのもアウトである。
業者が書いているのは、論外である。

本人が書いているかどうかをどうやって見分けるか。
まずは、一日のどの時間帯に作成されているかを確認することだ。
書かれている記事の内容から大体は分かる。

無個性な記事は本人が無個性な証拠だから、外しておいてもそんなに間違いはない。
日本語がおかしな記事は、本人の言語能力が著しく劣っている証拠だから外していい。
殆ど更新されていないホームページは、情報発信に不熱心な証拠だから外すのがいい。

更新されていないホームページをそのまま晒していたり、ホームページを作成していない候補者は、発信すべき情報なり意見を持ち合わせていない証拠だから、初めから外すのがいい。
変化の激しい今の時代に対応能力がない、というこtだから、こういう人は世事の世界に名乗りを上げない方がいい。

こんな風にチェック項目を意識しながら、すべての候補者のホームページを見られたら、必ず優劣は付けられる。

候補者を知らないから誰に投票したらいいか分からない、などと寝惚けたことは言わないことだ。

インターネット時代は、ふんだんに情報が溢れている。
その使い方を知らない人がまだ多い、というだけである。